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ECサイト運営において、商品が売れた瞬間は終わりではなく、むしろ次の売上を作る絶好のスタート地点です。しかし、多くのShopifyストアでは購入完了後の「サンクスページ」を活用できておらず、リピーター獲得の大きなチャンスを逃しています。
この記事では、予算をかけずにサンクスページをカスタマイズし、2回目の購入(F2転換)につなげる実践的な方法を解説します。アプリ不要で今日から始められる施策から、さらに効果を高める応用テクニックまで、具体的な手順とともに紹介します。
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なぜ「サンクスページ」が重要なのか?
商品購入直後が最大のチャンス
ECサイトにおいて、お客様が最も熱量が高く、ブランドへの信頼を感じているタイミングはいつでしょうか。それは、まさに商品を購入した直後です。
決済を完了したお客様は、あなたのストアに対してポジティブな感情を持っています。この瞬間こそ、次回購入を促す施策を打つ絶好のタイミングなのです。この「2回目の購入への転換」を、EC業界では「F2転換」と呼び、売上を安定させるうえで最も重要な指標のひとつとされています。
多くのストアが見落としている課題
しかし実際には、多くのShopifyストアが「売れて終わり」になっており、購入完了後のフォローが不十分です。サンクスページには「ご注文ありがとうございました」という事務的なメッセージだけが表示され、お客様はそのままサイトを離れてしまいます。
これは非常にもったいない状態です。新規顧客を獲得するために広告費をかけて集客したにもかかわらず、リピーター化の施策をしないのは、投資の回収を半分で止めているようなものです。
Shopifyの仕様を理解する
Shopifyでカスタマイズできる画面とできない画面を正しく理解しておくことが重要です。
編集できない画面:チェックアウト画面
住所入力やクレジットカード情報を入力する「チェックアウト画面」は、セキュリティやPCI準拠の観点から、基本的にカスタマイズの自由度がほとんどありません。Shopify Plusプランでなければ、実質的に手を加えることはできないと考えてください。
編集できる画面:サンクスページ(注文完了画面)
一方、決済完了後に表示される「サンクスページ」は、実は編集の余地があります。この画面は、お客様が購入直後に必ず目にする場所であり、かつカスタマイズ可能な貴重なスペースです。ここをうまく活用することが、リピーター獲得の鍵となります。
【予算0円】文言変更だけで売上を作るテクニック
サンクスページの活用は、必ずしもアプリや開発費用が必要なわけではありません。Shopifyの標準機能だけで、今日から実践できる方法があります。
具体的な施策:標準テキストを営業ツールに変える
Shopifyのサンクスページには「ご注文が確定しました」「ありがとうございます」といった標準的なメッセージが表示されています。この文言を、次回購入を促すメッセージやクーポン情報に書き換えるだけで、単なる完了画面が「次のアクションを促すページ」に変わります。
例えば、以下のような文言に変更することができます。
- 「次回使える10%OFFクーポンコード:THANKYOU10」
- 「LINE友だち追加で限定クーポンプレゼント!」
- 「レビュー投稿で500円割引をGET」
これだけで、お客様の目に留まる情報が変わり、次回購入やLINE登録といった行動を促すことができます。
設定手順(3ステップ)
実際の設定は非常にシンプルです。以下の手順で進めてください。
ステップ1:変更したい文言をコピーする
まず、現在のサンクスページに表示されている文言を確認します。実際に自分で注文をテストするか、過去の注文完了画面をスクリーンショットで確認し、変更したいテキスト部分をコピーしておきます。
ステップ2:テーマのコンテンツ編集画面へ移動
Shopify管理画面から「オンラインストア」→「テーマ」を開きます。現在有効なテーマの「アクション(…)」ボタンをクリックし、「デフォルトのテーマコンテンツを編集する」を選択します。
ステップ3:文言を検索して書き換える
編集画面が開いたら、右上の検索窓にステップ1でコピーした文言を貼り付けます。該当する項目が表示されるので、そのテキストを「次回10%OFFクーポンコード:THANKYOU10」などの新しい文言に書き換えて保存します。
これで完了です。次回からサンクスページに表示される内容が変更され、お客様に次回購入を促すメッセージが届くようになります。
期待できる効果
この文言変更だけでも、以下のような効果が期待できます。
- リピート購入率の向上:クーポンコードの提示により、次回購入のハードルが下がります。
- エンゲージメントの強化:LINE登録やレビュー投稿など、ブランドとの接点を増やすきっかけになります。
- ブランド印象の向上:単なる事務連絡ではなく、顧客を大切にする姿勢が伝わります。
予算をかけずに実施できるため、まずはこの方法から試してみることを強くおすすめします。
メール通知もセットで変更する
サンクスページの文言を変更したら、次は確認メールも連動させることが重要です。
お客様は必ずメールを確認する
購入完了後、お客様はサンクスページを見たあと、必ず注文確認メールをチェックします。むしろ、サンクスページはすぐに閉じてしまい、メールの方をじっくり読む人も少なくありません。
そのため、サンクスページだけでなく、確認メールにも次回購入を促す情報を入れておくことで、施策の効果が倍増します。
設定場所と手順
Shopify管理画面から「設定」→「通知」→「注文の確認」を開きます。ここで、注文確認メールのテンプレートを編集できます。
メールの本文に、以下のような内容を追記しましょう。
- 次回使えるクーポンコード
- LINE公式アカウントへの登録リンク
- レビュー投稿依頼と特典案内
- 関連商品やおすすめ商品の紹介
注意点
メールはサンクスページよりも長文になりやすいため、情報を詰め込みすぎないように注意してください。お客様が一目で「次に何をすればいいか」がわかるシンプルな構成を心がけましょう。
また、メール配信の頻度や内容は、購入後のタイミングに応じて変えることも効果的です。注文確認メール、発送完了メール、商品到着後のフォローメールなど、段階ごとに適切な訴求を行うことで、リピーター化の確率がさらに高まります。
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【応用編】アプリを使った拡張
文言変更だけでも十分効果がありますが、さらにこだわりたい場合はアプリを活用することで、より高度なカスタマイズが可能になります。
サンクスページ・注文状況ページでできること
Shopifyのアプリを使えば、サンクスページに以下のような機能を追加できます。
アップセル・レコメンド
購入した商品に関連する商品や、よく一緒に買われている商品を表示させることができます。購入直後のお客様は購買意欲が高い状態にあるため、追加購入につながる可能性があります。
LINE連携・レビュー依頼
「LINE連携でクーポンプレゼント」「レビュー投稿で次回500円割引」といったブロックを配置することで、お客様のアクションを促します。これにより、SNSでのエンゲージメント向上やレビュー獲得による社会的証明の強化が期待できます。
動画やバナーの表示
ブランドストーリーを伝える動画や、次回キャンペーンの案内バナーを表示することで、ブランドへの親近感や期待感を高めることができます。
注文状況ページの活用
購入直後に表示される「サンクスページ」とは別に、後日お客様がメールリンクから確認する「注文状況ページ(Order Status Page)」というものがあります。
この注文状況ページは、配送状況を確認するために何度も訪れるページであり、接触回数が多いのが特徴です。ただし、標準機能では文言変更できる箇所が限られているため、アプリを使った拡張が有効です。
例えば、注文状況ページにレコメンド商品やクーポン情報を表示させることで、お客様が配送を待っている間にも次回購入への興味を持ってもらうことができます。
アプリ選びのポイント
アプリを選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
- サンクスページと注文状況ページの両方に対応しているか
- 日本語サポートがあるか
- 月額費用と機能のバランスが自社に合っているか
- レビューや評価が高く、継続的にアップデートされているか
初めてアプリを導入する場合は、無料トライアルがあるものを選び、実際に使ってみてから判断するのがおすすめです。
まとめ
ECサイトは、1回売って終わりではありません。リピーターを増やし、顧客生涯価値(LTV)を高めることが、持続的な成長の鍵です。そして、そのための最も効果的なタイミングが、購入完了直後の「サンクスページ」なのです。
まずは予算0円でできる「文言の書き換え」から始めてみてください。標準的な完了メッセージを、次回購入を促すクーポンやLINE登録の案内に変えるだけで、お客様の行動が変わります。
そして、確認メールも連動させ、購入後のフォロー体制を整えましょう。これだけで、F2転換率は確実に向上します。
さらに効果を高めたい場合は、アプリを活用してアップセルやレビュー依頼などの機能を追加することで、サンクスページを「売上を生み続ける資産」に変えることができます。
購入完了直後の熱量が高いお客様を逃さず、次回購入へとつなげる仕組みを、今日から構築していきましょう。
よくあるご質問
購入直後は熱量と信頼が高いので、次回購入(F2転換)へ誘導しやすいタイミングです。ここで「次回クーポン」「LINE追加」「レビュー特典」など“次にやってほしい行動”を明確に出すだけでも、取りこぼしが減ります。
注文確認メールも同じ方向性で整えるのが効果的です。サンクスページはすぐ閉じられても、メールは見られやすいので、クーポンやLINE登録、レビュー依頼、関連商品の案内などを“詰め込みすぎない形”で追記すると、施策が強くなります。







